御園竹便り御園竹便り目次へ  戻る 次の号へ

page_008


差別化と酒店

1995年2月


近頃よく使われる流行語の中に「差別化」という言葉があります。

魚屋さんでは、早朝に市場へ行って、新鮮な旬の魚を安く仕入れることによって他の店との差別をつけることもできます。また、菓子屋さんなどの、自分の家で加工した品物を販売する店では、その店独自の技術を駆使して他の店とは違った商品を製造し販売するというその技術と商品が他の店との差別化となっています。

酒類の販売を主体としている販売店の場合は、完成品を取り扱っているために、品物という点での差別化をはかることは難しいでしょう。となると、酒販店の場合は、自己の店で信頼できるお酒を、いかに差別化して消費者に提供できるかに店の発展がつながっていくのではないでしょうか。

店での差別化の中にはサービスがあります。サービスも多様です。現在一番話題になっているのが価格サービスでしょう。「価格破壊」が流行語になっているほどです。

この他にもサービスとしては、昔からの配達、最近の言葉では宅配サービスもあります。また、来店したお客様と明るきつきあうのもサービスでしょう。また、地区の情報の集まる特徴を生かして、情報の交換をするのもサービスであり、物品の知識を提供するのもサービスです。

しかし商売である以上、むやみやたらにサービスをしていては、お客様は喜ぶでしょうが、こちらも商売である以上、そこには限界があります。どこまでサービスできるかが問題です。

ライオンズクラブやロータリークラブの人たちが「奉仕」という言葉をよく使っておられます。本来サービスと「奉仕」とは同意語です。その根本には「お客さんのために」という気持ちがあり、なにがお客さんのためにできるか、また、自分のお客さんの求めているものはなにかを常に考えることにより、店の差別化が出来て行き、店が繁盛するのではないでしょうか。

 

新酒の発売

今年の仕込みも順調に進み、空になっていたタンクにだんだんと新酒が詰まってきています。一月の後半から二月にかけて、吟醸酒の仕込みが行われています。酒の仕込みも山場を迎えました。

昨年末に「牧水本醸造生酒」の720mlが品切れとなりご迷惑をおかけいたしましたが、新酒が出来上がり、一月半ばから新酒を詰めて出荷しています。300mlも二月中には新酒に切り替わります。寒い季節ですが、暖かい部屋の中で冷やした生酒も美味しいのではないでしょうか。

 

阪神大震災

この度の阪神大震災では、皆様のご家族ご親戚等で災害にあわれた方も多いかと思います。お見舞いを申し上げるとともに、一日も早く災害から復旧できるようお祈り申し上げます。

瓶詰めのお酒は壊れやすいため、災害があると必ずといっていいほど被害がでます。倉庫の中の製品の積み方なども、災害時に被害が少なくなるよう見直してはいかがでしょうか。弊社の製品の積み方で良くない点がございましたら、配送者に声をかけて、積み直すようご指示ください。

御園竹便り目次へ  戻る 次の号へ


著作・制作: 武重本家酒造株式会社
Copyright (c) 1994-2000 Takeshige Honke Shuzou Corp