茂田井オープンセット観察記
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茂田井オープンセットができるまで

以下は、特に断り書きのない限り、コンテンツ製作者である武重有正の主観で構成されております。日付等もうろ覚えですので間違っていることがありますがご容赦ください。

それぞれ写真を撮影してあるのですが、整理が出来ていません。なるべく早くに写真を掲載したいと思っています。


第一報(9月初旬)

2001年9月初旬、望月町役場より電話があり、裏の畑が映画のセットの候補地になったとのこと。現地を確認して欲しいとのことで立ち会う。候補地のメインは武重賢治氏の休耕田で、その周りを母(武重富美子)の田畑が取り巻いている。そのときの感想は「よくもまあ、こんなところを見つけたなあ」というものだった。

数日後監督はじめ松竹のスタッフの方々が視察に訪れた。なんとなく決まりそうな予感。視察の後、「打ち合わせをしたいのだが、近くに喫茶店などはないか」と聞かれるも、10人ほどが打ち合わせできる喫茶店がとっさに思い浮かばない。それならば、ということで我が家に上がっていただく。


本決まり(9月下旬〜10月)

幾つかある候補地からかなり搾られてきた様子。10月初旬に正式決定の連絡あり。どうも我が家の田畑にもセットが建つ様子。美術監督はすぐにでも建物を建てて雨風に当ててなじませたいと希望しているが、農地であるため農業委員会の許可が必要。望月町も頭を悩ませていた。

土地を貸す際に条件を付けた。それは3月21日には絶対に撮影をしないこと。この日は武重酒造の年に一日だけの酒蔵開放の日である。来場者が千人程度のイベントで、当社にとっては非常に重要な日である。もしこの日に撮影が行われたら、イベントが台無しになってしまうので、この点だけは譲れないものであった(その日に撮影があったら見物に行けないじゃないか、という思いがあったことも否定しませんが...)。

望月町の話では、農業委員会の許可が下りるのが11月の中旬になりそうだということも聞いた。本当にセットができるのだろうか。


起工式(11月21日)

いよいよオープンセットの建設が始まった。起工式が行われ、その後望月町主催で観音峰活性化センターにてウェルカムパーティーが開かれる。山田監督、真田広之氏をはじめ、松竹、スタッフの方々が大勢参加された。

茂田井には二軒の造り酒屋がある。大澤酒造(明鏡止水が有名)と当社武重本家酒造。ウェルカムパーティーではこの二社のお酒「信濃のかたりべ(大澤酒造)」「牧水(武重酒造)」が用意されていたが、真田広之氏は盃を二つ持ち、それぞれのお酒が混じらないように気をつけておられたことが印象に残っている。お酒が好きなんですね。


茂田井にオープンセットができた理由

ウェルカムパーティーの時にスタッフからオープンセットの建設地が茂田井になったいきさつを聞いた。それ前から聞いていた話を合わせて要約すると以下の様になる(かなり主観が混じっています)。

高台に城がある。その周りを上級武士の家が囲み、位が下がるにしたがって城から離れた場所の家に住むようになる。田畑の中に家がある清兵衛は、それだけでも身分が低いことがわかるのである。また、「たそがれ清兵衛」という名前が象徴するように、たそがれどきの情景が映画の中で重要になる。その点茂田井のオープンセットからは、西側が小高い丘になっており、そこに天神様がある。この風景が決め手になったらしい。

オープンセット建設地を決めるにあたっては、全国各地を回ったそうである。瓦屋根が並ぶ場所(だいたいが宿場町である)に行き、集落の裏側に回って風景を見る。整った宿場町は街道沿いの街並みを残すために、電柱、車庫、物置等々生活に必要な現代的なものがすべて裏側に置かれるため、昔ながらの風景が残っていない。その点茂田井は街並みが整備されていないため、車の出入り口、電線等が街道に沿って置かれ、裏側は何もない。そこがオープンセット建設地に決定した理由の一つらしい。喜んでよいのだろうか、悲しむべきなのだろうか。


オープンセット建設開始

起工式が済み、いよいよオープンセットの建設が始まる。当社の年に一日しか使わない駐車場(酒蔵開放用)が資材置き場になり、古い建物を解体した資材や、屋根用の茅、撮影時に使う藁などが続々と運び込まれる。が、傍から見ているとなかなか建設が進まないようである。最初は年内にも建物を建ててしまいたかったようだが、年が明けてもまだ建設中。本当に間に合うのだろうか。

オープンセットが出来あがるまで、ほぼ毎日写真を撮りました。その内に掲載する予定です。


茂田井住民説明会(3月10日)

農村であるため、暖かくなってくると住民は田植えのことが心配になってくる。撮影は5月下旬にも予定されているが、この頃が田植えの最盛期。オープンセットは農道の脇にあり、撮影が行われている際は通行止めになる。それでは田植えはどうなるんだ。撮影に関する詳しい情報があまり流れずに、噂だけが一人歩きをする。そんな中でようやく松竹側から地元住民への説明会が開かれた。

田植えはできれば5月中旬までに済ませて欲しい。撮影当日は所々に誘導員を置き、住民に迷惑が及ばないようにするとのこと(私は出席できなかったので伝聞)。

でも、地元住民とすれば、十分にスタッフのいる撮影日より、スタッフがいないそれ以外の日の方が心配。勝手に敷地や畑の中に入られたらどうなんだろう。最近泥棒の事件がいろいろと発生しているし。この点は第一回の撮影が終わった時点でも何も対策されていない。ちょっと不安な日々である。


第一回撮影日

心配の種はいろいろあれど、撮影日をわくわくして待つ。予定日は3月24日(日曜日)。ところが22日に望月町から連絡があり、山形ロケが長引いたため、撮影日が一日ずれて25日になるとのこと。ちょっとがっかり。撮影日にどれだけの見物人が集まるかがわからないので、当社の配送の車の出入りの邪魔にならなければ良いが、と心配する。結果的には見物人はほとんどが地元住民であったため、それほどの混乱はなかった。今回の撮影に関しては、望月町も松竹も様子見、ということでほとんど宣伝していなかったのである。次回の撮影からは噂を聞きつけて見物人が増えるのではないか、とも思う。ホームページで宣伝している人もいることだし...(墓穴)


以上オープンセットが出来上がり、撮影が始まるまでの様子を駆け足でまとめてみました。
 
 
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